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同人誌の違法DLと地方のオタク、について

Twitterで話題になっている件。

ちょっと言葉足らずだったので修正しました。

 

事の発端は「違法DLできないと地方民は困る」という趣旨の発言だったようです。それについて、一定の理解を示す人もいれば絶対的に否定する人もいます。わたしは「気持ちは分かる」という立場を貫いていますし主張上弾圧はしませんが、どんなに困ろうがそれが便利だろうが違法は違法です。擁護するつもりはありません。

違法DLダメ絶対、と言うことは簡単です。しかし、そう言ったところで実際に利用している人は納得しないでしょう。ですから、違法DLを“したくなくなる”、きちんとした正当なルートで“買いたくなる”ようにする方が効果的だと考えます。それを考えるのがこの記事の目的ですので悪しからず。

 

本題に入る前に、度々言われる「文句があるなら東京に住め、できないなら文句言うな」「地方だから遠征できないは甘え」といった主張に少しだけ反論させていただきます。この一節はいち地方民の考えとしてお読みください。

当然ですが、生まれる場所を選ぶことはできません。地方に生まれたオタクは、生まれたときからオタクとしてハンデを背負っているとも言えます。インターネットのお陰で便利な世の中にはなりましたが、大規模イベントが開催されるのは東京です。地方民の不満の多くは、突き詰めていけば東京一極集中が原因なのではないかと考えます。田舎が嫌で関東に移り住んだ人、お金がかかろうと何度も遠征する人、確かに凄いことだと思いますが、それは誰にでもできることではありません。様々な理由で実家を出られない人、遠征できない人もいます。そういった人に向かって、自分がそうしたからと言って「文句があるなら同じようにやってみろよ」というのは少々横暴ではないでしょうか。どうするんですかオタクの農家や漁師が「おっじゃあ東京住むわ」って移住したら!! 誰が米育てて魚採ってくれるんですか! 海鮮丼食べたくないんですか!? ……失礼。ともかく、東京だけが全てではないということです。何かしら理由があってその場所に住んでいるのであって、そこに住んでいるという前提を覆されてしまったら「ちょっと地方民の扱い理不尽なんじゃないの」という訴え自体が成り立たないのです。更にハッキリ言ってしまえば、これらの議論の論点は「東京に住んでいるかそうでないか」ではありません。理想は「どこに住んでいる人でも、どんな事情がある人でも、正しくオタク活動を楽しめる」ことだとわたしは考えています。

理想論だって笑いたきゃ笑うがいいさ、わたしは諦めないからな!!

 

……というわけで、いち地方民の主張を少しでもご理解いただけたら幸いです。本題に戻ります。

さて、よろしくない状態を変えるためにはまずその原因から考えなければいけません。昨今のオタクが違法DLに手を出してしまう理由は何なのか、主に以下のようなことが考えられます。
・地方在住または家を離れられない事情があり即売会に行けない
・通販や委託販売が利用できない
・お金を払いたくない(モラルの低下とも言う)
3つ目の話をするとそこで終わってしまうので、今回は上の2つについて考えていきます。違法DLする奴は何しても買わないし違法DLする、というような意見を見かけますが、そういう奴はタイーホでOKなのでいいです。

 

行けない・利用できない理由は様々あると思いますが、極論この2つに共通するのは、「(関東圏から)イベントに直接参加する人と比べて余分にコストがかかる」ということです。交通費、送料、手数料、その他諸々。自分が同人誌を手に入れようと思ったらそれだけの対価を払わなければいけないのは分かっていても、欲しいものを手に入れるのにモノ以外の部分で倍やそれ以上のお金が掛かると腹が立つものです。アマ◯ンで300円のものを買いたいのに送料が760円とかだと仕方ないとは思いつつ殺意湧きませんか? つまりそういうことです。その殺意と購買欲を天秤にかけて最終的には我慢することになったりしますが、財布も忍耐も有限ですので無料で読める手段に手を出してしまうのではないかと。推測ですが。

 

よって、違法DLをなくすためには「全国どこにいても大体似たような値段でモノが行き渡る」という環境を作ることが大切だと考えます。これを実現するにはDL販売、例えば電子書籍のような形での頒布がもっとも適しているのではないでしょうか。現にこうして違法DLが蔓延っているということは、電子化された同人誌の需要が大きいということを示しています。

二次創作のDL販売は印刷費がかからないため利益が出てしまうのでかなり際どいグレーゾーン(というかNG)、だったと記憶していますが(違ったらすみません)、例えば紙の本を刷った数と同じだけ数量限定で頒布して、紙とDL版合わせてペイするくらいの価格にする……などの工夫が考えられると思います。

 

違法DLはいけないことだ、されると作者が死ぬし新刊が出ない……各所で散々言われてきたことですが、わかっていても手を出す人が絶えないのは何故か。「その人にとって、それしか方法がない」からです。手に入れるには莫大なコストがかかる、でも欲しい。これも推測ですが、恐らく違法DLをしてしまうオタクの殆どの動機はこんな感じだと思われます。だったらそのコストを下げてあげればいいんです。買う側はちゃんと正規のルートで買えてハッピー、頒布側はちゃんとお金が入ってきてハッピーです。

理想論だって笑いたきゃ笑えばいいさ、以下略。

 

「基本無料」が当然となった世の中で、モノの価値や対価を払うということについての考え方は大きく変わっているように感じます。あるべき姿を啓蒙することも大切です。しかし、違法DLはダメ、地方民は文句言うな、などと否定して問題を終わらせてしまうのではなく、“ならどうしたら良くなるのか”を考えるべき時が来ているのではないでしょうか。

 

 

このアカウントは普段三次元のオタク活動で使用しているものですので、ご連絡は@dashi_sousaku までお願いいたします。